多汗症
多汗症…それは「暑さ、緊張や興奮、またこれに関係なく大量の発汗が起こり、日常生活に支障をきたす状態」と定義されています。
ワキ汗はその代表的名部位です…
また、ワキ汗は、医学的には 「原発性腋窩多汗症」 といいます。
局所的に過剰な発汗が明らかな原因がないまま6ヶ月以上認められ、
①発症が25日以下である。
②左右対称生に発汗が見られる
③睡眠中は発汗が停まっている。
④1週間に1回以上多汗エピソードがある。
⑤家族歴がみられる
⑥日常生活に支障をきたす
の6項目のうち、2項目以上に当てはまる場合を多汗症と診断することとされています。
ワキの多汗症
本日は…ワキ汗で困られている皆さんにご報告です。
そうゆー私自信もワキの汗染みに大変困っているほうの人間です。
行事では白以外の着物を着ることができません…白が似合わないというのに…
気付かないうちに汗ジミができていたり、慣れない人と話をした後はさらにじっとり…対人的に億劫になった原因の一つです…
新規薬剤
なんと、今回、保険適用でワキ汗を抑える塗り薬が2020/9/25に承認されました!…
その名も…「エクロック🄬ゲル5%」!!!
科研製薬が発売しております。
ワキ汗は英語で…Armpit Sweat…ん?…「エク」ちゃいますね?
なぜ「エク」か?
汗はエクリン汗腺という組織から分泌されるのです。
そのエクリン汗腺をロックする…
そう!「エクロック🄬」です!
ネーミングが安直な気がしますが、なかなかいいネーミングですね。
このエクリン汗腺が「アセチルコリン」という物質により刺激されることにより発汗がおこります。「エクロック🄬」は、この「アセチルコリン」がエクリン汗腺に作用するのをブロックすることいより薬効を発揮します。
原発性腋窩多汗症はワキに「温熱や精神的負荷の有無いかんに関わらず、日常生活に支障をきたす程の大量の発汗を生じる状態」と定義されております。
あくまで保険適用できるのは比較的重度の「原発性腋窩多汗症」です。
具体的には…
多汗症疾患重症度評価尺度であるHDSS(Hyperhidrosis disease severity scale)の4段階のうちの3又は4に相当する重度の患者さんに適応となります(1および2は非適応)。
12歳以上であれば処方可能です。
副作用としては…頻度の高いものとして皮膚炎、紅斑(赤み)、搔痒感(痒み)、湿疹、口喝などが報告されています。
特に、緑内障は悪化すると失明することもあるため注意が必要です。
処方された薬を第3者にあげたりするのは大変危険ですので絶対にしないようにしてくださいね!
現在当院では、ワキ汗治療として、
塩化アルミニウムアルコール液(塗り薬:自費)の販売と、
プロバンサイン🄬(飲み薬:保険適用)の処方を行っております。
「エクロック🄬」が承認されたことにより、ワキ汗で困られている患者さんの治療選択肢が増えることは大変喜ばしいことですね!
発売されたら、自分でも使用してみて、また報告したいと思います!