アトピー性皮膚炎新薬
外用ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤であるデルゴシチニブ軟膏…
小児用に「コレクチム®軟膏」が処方できるようになりました!
2歳以上の幼小児に1日2回、患部に塗って治療します。
これまでのステロイド軟膏とは異なる作用機序で、立ち上がりは緩やかな印象ですが副作用が少ない抗炎症外用剤です。
ステロイド外用剤は、短期使用では強力で切れがよく、炎症をコントロールする際には必要不可欠なおくすりです。しかし、長期使用では皮膚萎縮や皮下易出血性、多毛や毛細血管拡張に伴う赤みなど多様な副作用もあり注意が必要です。
「コレクチム®」軟膏は、ステロイド同様炎症を抑えるという点でステロイド同様に免疫低下作用があり、ふきでものやヘルペスなどの感染症を起こすリスクはあります。しかしこれらは外用中の悪化ですぐ気づくため、中止し早期に再診し対応すれば大きな問題となる可能性は極めて低いと言えます。
アトピー性皮膚炎は体質基盤の慢性再発性疾患であり、長期治療を必要とするため、急性期ステロイドでの急速コントロール後に、良い状態を維持するために「コレクチム®軟膏」を上手に使えば、従来のステロイドによる長期副作用を起こすことなく安心して治療に取り組むことができます。
私としては急性期はステロイドを用いて早期寛解してからの使用をおススメするかと思いますが、「アトピーは治療したいけれどステロイドは使いたくない…」そのような患者さんの希望にも沿うことができるかと思いますので是非ご相談くださいね!